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本を読む日々2009⑯

重厚な問題作

 新興宗教をテーマにした篠田節子の「仮想儀礼 上下」を読み終える。上下巻合わせて900ページを超す大作である。

仮想儀礼〈上〉 Book 仮想儀礼〈上〉

著者:篠田 節子
販売元:新潮社
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 作家を夢見てすべてを失った男と出版ゴロの2人が起死回生の思いでウェブサイトにでっち上げた新興宗教。でたらめな教条ながらも傷ついた若者や家庭問題に悩む中年女性などの信者が現れる。虚業ながらも宗派は成長し、事業は拡大していく。

 しかし、運命の軸は次第にずれていく。メディアなどの追及により、事業も追い詰められ、やがて2人はぎりぎりの逃避行を余儀なくされる。

 「ビジネスとしての宗教」ながらも、若者たちの悩みに対峙して行かざるを得ない主人公たちの苦さが物語に独特のユーモアを与えているのだが、同時に、「ならば宗教とはなんなのだ」という根本的な疑問を投げかけてもいる。「信じることとは何なのだ」という問いを。

 著者は熟練のストーリー・テラー。登場する多様な人物にも深みがある。至福の読書時間を味わえた。GOOD!

⇒☆☆☆☆★

 

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