本を読む日々2009⑰
悪意なき悪行の果てに
人々の、日常の、何気ない悪行がとんでもない結果を生むという因縁話とでもいうか。貫井徳郎「乱反射」には異様な面白さがある。
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乱反射 著者:貫井 徳郎 |
散歩の途中、愛犬のフンを片づけない老人、車庫入れがうまくできないOL、潔癖症の植木職人、夜間診療をコンビニ感覚で使う大学生、無気力な医師、街路樹を守る運動をする主婦たち。それぞれの立場が、それぞれの行動を繰り返すうちに、何かが微妙にずれていく。その結果が最悪の事故につながる。怖い。微妙に怖い小説である。
⇒☆☆☆☆
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