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書評2008◎58

日露戦争には勝ったのかよ。

 日露戦争とはなんであったか。あそこでロシアの権益を南満州、朝鮮半島にまで認めていたら、日本本土へのロシア侵略は自明のものであった。国家防衛戦争としての日露戦争論はありうる。

 しかし、その後はポピュリズムの研究対象だ。

 203高地の勝利も」日本海海戦も。

 あれが限界であった。

 だから、ポーツマスの小村寿太郎がいるのだ。吉村昭の「ポーツマスの旗」。日露戦争ものの連続を読むと、よくわkる。「ニコライ受難」「海の史劇」そして、ポーツマス。明治の日本がいかにロシアを重要な対外交渉相手とみていたかよくわかる。

Book ポーツマスの旗 (新潮文庫)

著者:吉村 昭
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 国力の限界まで絞ってたたかった日露戦争。ある意味、すさまじい。その後の日韓併合への路線はここで決まってしまったのか・・・。ポーツマスでもう少しのロシアの譲歩があればと「たら、れば」も思うが、無効だな。

 でも結局、日本は日露戦争で負けたのか? 結局? ぎりぎりの国力で戦争はやるなということか。

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