スクリーン2008⑬
取り返しのつかないこと。
狸小路5丁目の東宝プラザにて、かみさんと「つぐない」を見る。いいね。イギリス映画って。大人だなって思うね。
原作はイアン・マキューアンの「贖罪」。ひとりの少女の嘘によって狂わされた恋人たちの運命が切なすぎるほどに切ない。
嘘を吐いてしまった少女は、懸命に自分の人生を展開させようとするのだが、もう、遅い。無理なんだ。人生には、取り返しのつかないことが、あるんだ。
あの時、口から出てしまった何気ないひと言。遅いんだ。永遠に取り返しがつかないんだよね。
私も時々、夜中に目覚める。「許してくれ」って叫びながら、夢の中で。でも、誰も許してはくれない。許しを与えるのは自分なんだ。だから、永遠に許されないことなんだよ。ひとたび犯した罪はね。
監督はジョー・ライト。この人はジェーン・オースティン原作の「プライドと偏見」も撮っているそうだ。キーラ・ナイトレイという女優がとてもきれいだ。
と、いうことで☆☆☆☆☆。素晴らしいです。ほぼ完璧な映画文法によってつづられていると思う。
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