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書評2008⑱

良質な海外文学案内

 ブックガイドが好きだ。良質なガイドは、読んでいるだけで、原典の素晴らしさが伝わってくるからだ。よき読み手は、その素晴らしさを確実に伝えてくれる。だから、よきブックガイドを通読すると、よき本をたっぷり読んだような、満腹感に浸ることができる。

 岡野宏文、豊崎由美「百年の誤読 海外文学編」はそんな満腹感に浸れる一級のブックガイドだ。1901年から2000年、すなわち20世紀の100年に書かれた世界文学100冊の魅力を語る対談集なのだが、ポップな2人ゆえ、その語り口は縦横無尽。飽きさせることがない。

 それぞれの作品に対し2人が星5個を満点に名作納得度を付けているのもおかしい。

 2004年には「百年の誤読 国内篇」が出ている。こちらは20世紀の日本国内のベストセラー100冊を紹介している。辛口の批評が、抱腹絶倒の笑いを生み出す快著である。こちらもオススメ。

百年の誤読 海外文学編 Book 百年の誤読 海外文学編

著者:岡野 宏文,豊崎 由美
販売元:アスペクト
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 と、いうことで☆☆☆☆。でも、自分の読書量がいかに少ないかということも痛感させられました。ちなみに、取り上げられている100作は以下の通り。まさに世界文学史です。

1901年 「三人姉妹」チェーホフ

1902年 「どん底」ゴーリキー

1903年 「荒野の叫び声」ロンドン

1904年 「ジャン=クリストフ」ロラン

1905年 「最後の一葉」ヘンリー

1906年 「車輪の下」ヘッセ

1907年 「ニルスの不思議な旅」ラーゲルレーヴ

1908年 「青い鳥」メーテルリンク

1909年 「狭き門」ジッド

1910年 「マルテの手記」リルケ

1911年 「ブラウン神父の童心」チェスタトン

1912年 「神々は乾く」フランス

1913年 「失われた時を求めて」プルースト

1914年 「変身」カフカ

1915年 「狂人日記」魯迅

1916年 「月と六ペンス」モーム

1917年 「ワインズバーグ・オハイオ」アンダーソン

1918年 「チボー家の人々」マルタン・デュ・ガール

1919年 「三人の巨匠」ツヴァイク

1920年 「ロボット」チャペック

1921年 「ユリシーズ」ジョイス

1922年 「青い麦」コレット

1923年 「魔の山」マン

1924年 「グレート・ギャツビー」フィツジェラルド

1925年 「アクロイド殺し」クリスティ

1926年 「燈台へ」ウルフ

1927年 「ナジャ」ブルトン

1928年 「チャタレイ夫人の恋人」ロレンス

1929年 「恐るべき子供たち」コクトー

1930年 「マルタの鷹」ハメット

1931年 「夜間飛行」サン=テグジュペリ

1932年 「大地」バック

1933年 「夜の果てへの旅」セリーヌ

1934年 「八月の光」フォークナー

1935年 「Yの悲劇」クイーン

1936年 「血の婚礼」ロルカ

1937年 「北回帰線」ミラー

1938年 「怒りの葡萄」スタインベック

1939年 「さらば愛しき女よ」チャンドラー

1940年 「誰がために鐘は鳴る」ヘミングウェイ

1941年 「異邦人」カミュ

1942年 「人間喜劇」サローヤン

1943年 「ガラスの動物園」ウィリアムズ

1944年 「伝奇集」ボルヘス

1945年 「うたかたの日々」ヴィアン

1946年 「遠い声 遠い部屋」カポーティ

1947年 「裸者と死者」メイラー

1948年 「泥棒日記」ジュネ

1949年 「一九八四年」オーウェル

1950年 「ナルニア国物語」ルイス

1951年 「ライ麦畑で捕まえて」サリンジャー

1952年 「ゴドーを待ちながら」ベケット

1953年 「華氏四五一度」ブラッドベリ

1954年 「悲しみよこんにちは」サガン

1955年 「ロリータ」ナボコフ

1956年 「時間割」ビュトール

1957年 「路上」ケルアック

1958年 「長距離走者の孤独」シリトー

1959年 「ブリキの太鼓」グラス

1960年 「走れウサギ」アップダイク

1961年 「ソラリス」レム

1962年 「カッコーの巣の上で」キージー

1963年 「寒い国から帰ってきたスパイ」ル・カレ

1964年 「調書」ル・クレジオ

1965年 「アルジャーノンに花束を」キイス

1966年 「アメリカの鱒釣り」ブローディガン

1967年 「百年の孤独」ガルシア=マルケス

1968年 「ゲド戦記Ⅰ」ル=グウィン

1969年 「スローターハウス5」ヴォネガット・ジュニア

1970年 「めくるめく世界」アレナス

1971年 「キマイラ」バース

1972年 「重力の虹」ピンチョン

1973年 「モモ」エンデ

1974年 「収容所群島」ソルジェニーツィン

1975年 「死父」バーセルミ

1976年 「交換教授」ロッジ

1977年 「シャイニング」キング

1978年 「ガープの世界」アーヴィング

1979年 「冬の夜ひとりの旅人が」カルヴィーノ

1980年 「薔薇の名前」エーコ

1981年 「ヴァリス」ディック

1982年 「真夜中の子供たち」ラシュディ

1983年 「ぼくが電話をかけている場所」カーヴァー

1984年 「ニューロマンサー」ギブスン

1985年 「存在の耐えられない軽さ」クンデラ

1986年 「侍女の物語」アトウッド

1987年 「悪童日記」クリストフ

1988年 「赤い高粱」莫言

1989年 「羊たちの沈黙」ハリス

1990年 「日の名残り」イシグロ

1991年 「アメリカン・サイコ」エリス

1992年 「イギリス人の患者」オンダーチェ

1993年 「ジャズ」モリスン

1994年 「ホワイト・ジャズ」エルロイ

1995年 「海の上のピアニスト」バリッコ

1996年 「ソフィーの世界」ゴルデル

1997年 「朗読者」シュリンク

1998年 「ボーン・コレクター」ディーヴァー

1999年 「アムステルダム」マキューアン

2000年 「恥辱」クッツェー

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