書評2008⑬
ルーズベルトはなぜ死んだか?
フランクリン・デラノ・ルーズベルト。アメリカ第32代大統領の死を「暗殺」という側面から描きなおしたミステリがデイヴィッド・L・ロビンズの「ルーズベルト暗殺計画 上下」だ。この大統領はニューディール計画で大恐慌からの脱出を図り、前代未聞の四選を果たし、大統領三選禁止法をつくるきっかけとなる。名家の出身ながら社会主義に関心を示し、ソ連・スターリンとの関係もよかったとされている。
ルーズベルト暗殺計画 上巻 (1) (新潮文庫 ロ 14-8) 著者:デイヴィッド L.ロビンズ |
著者は、映画「スターリングラード」の原作にもなった、「鼠たちの戦争」など、第二次世界大戦を舞台にした小説で知られる。この小説は、戦地そのものではなく、戦時下のアメリカ本国を舞台にしたことで異色なのかもしれない。
暗殺者の正体は、初めから明らかになっている。中世以降から続く伝説の暗殺集団「アサシン」に所属する女性、ジュディスなのだ。このジュディスの凄腕が、ひとつの読みどころ。
彼女を、歴史学者のラメックが追い詰めていくのだが、ぎりぎりのところで暗殺は・・・。
まあ、そこそこ読めるかのう。特筆すべき出来ではない。
一番の読みどころは、彼女に暗殺を頼んだのは誰かということかもしれない。
と、いうことで☆☆☆か。5個が最高な。
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