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べらんめえ! ⑨

伸びゆく噺家と・・・

 5日夜、この日が誕生日であるかみさんと、札幌市教育文化会館に「談志・談春親子会」を聞きに行く。

 談春、1966年生まれ。17歳で談志に弟子入りした。このブログでは、06年の年の瀬に、同じ教育文化会館で開いた独演会の様子を紹介している。そのときは「芝浜」をかけた。言葉数は多いものの、談春なりの落語世界を構築していて、好感が持てた。

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 今回は、「親子会」だ。

正直、談志の衰えぶりにあぜんとした。言葉が聞き取れないのだ。声に力がなく、さらに話があちこちに飛びすぎて、集約していかない。痛々しい。

 04年、05年と旭川で談志を聞いた。そのときも、「年取ったなあ」という印象はあったものの、ここまでは衰えを見せはしなかった。特に04年の口座は伝説的な「芝浜」が今でも旭川の落語ファンの間で評判になっているほどのできなのだが。芸歴半世紀以上の噺家がと思うと、本当に痛々しい。「自意識の残骸」と評した人がいたが。

 一方、談春は成長している。確実に、伸びている。噺家の成長期は40代なのだ。

 まずは「変わり目」。酔っぱらい亭主がいい。我が儘でありながら、かみさんに甘えきっているだらしなさが過不足なく、表現されていた。芯の強そうなかみさんもまた、いい。

 その後、談志が「権兵衛狸」。狸はかわいいけど・・・。

 トリは談春が「妾馬」。いいじゃないすかって、思いました。バカ兄貴を喜々としてやっている。

 06年の談春を聞いて思ったのは、その口調の暗さだ。暗さをカバーしようとして、言葉数が多くなってしまっていると、ブログで批判した。

 しかし、今回の談春は明るかった。まさに、「妾馬」の世界の明るさであった。正統的といえば、正統的。もう少しひねって行ってもいいのかもしれぬ、が、だ。まあ、今はこれでいいのだろう。

 聞くたびにうまくなっている噺家(まあ、札幌にいて、聞く間隔が開いてしまうから仕方ないのだがって、いいよね。 

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