最近のトラックバック

無料ブログはココログ

« ディラン、の方へ | トップページ | フリー・アズ・ア・バード⑦ »

本を読む123

リンクするミステリ

 なんとも巧妙に仕組まれた作品である。石持浅海の「月の扉」と「心臓と左手」だ。

月の扉 (光文社文庫) Book 月の扉 (光文社文庫)

著者:石持 浅海
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

心臓と左手  座間味くんの推理 (カッパ・ノベルス) Book 心臓と左手 座間味くんの推理 (カッパ・ノベルス)

著者:石持 浅海
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 「月の扉」は2003年に発表され、その年の「このミステリーがすごい!」8位に入った作品。沖縄・那覇空港で3人組に旅客機が乗っ取られる事件を軸に、機内で起きた殺人事件の謎を、沈着冷静な「座間味くん」が解いていく。

 「心臓と左手」は事件のこのハイジャック事件の11年後という設定。ハイジャック時に座間味くんと知り合った警視庁幹部が、ホームズものにおけるワトソン役になる連作だ。奇妙な事件、未解決事件を酒肴を交えながら座間味くんに語るうちに、座間味くんは鋭い推理で、背景を抉り出していく。いわば、安楽椅子探偵ものの変型だ。

 ミステリ作家も大局観を持つことが重要なようだ。ひとつの作品から波及させ、膨らみを持たせていくのだ。「座間味くん」ものは、安易なシリーズに堕することなく、高水準を維持してもらいたい。この作家なら難しいことではなかろう。

 注意すべきは必ず、「月の扉」から読むことだ。時系列がわからなくなってしまうからね。

« ディラン、の方へ | トップページ | フリー・アズ・ア・バード⑦ »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 本を読む123:

« ディラン、の方へ | トップページ | フリー・アズ・ア・バード⑦ »

2022年3月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31