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本を読む87

ますますうまくなっていく

 奥田英朗「家日和」を読む。うまいね、この作家。巧みな人だ。小説作りのきもが実によくわかっている。

家日和 Book 家日和

著者:奥田 英朗
販売元:集英社
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<あらすじ>ネットオークションにはまる専業主婦や、妻との別居を機に自宅を「理想の家」に作り変えてしまう夫など、タイトルどおり「家」を舞台にした男と女の機微などを描く短編小説6編を収める。キャッチコピーは「ビター&スイートな<在宅小説>」。

 どの作品も、共感しながら、楽しく読み進めることができる。中年男性なら、これまで妻のいいなりになって自分の家を好きなようにレイアウトできなかった主人公が、別居したとたんに、オーディオや大型テレビを買って、70年代ロックのDVDを大音響で楽しむ喜びを描いた「家においでよ」なんて最高に笑いながら読めるし、最近流行のロハスなるものに「けっ!」という思いを抱いている人は「妻と玄米御飯」に爆笑するだろう。

 しかしまあ、すいすい読み易すぎるという欠点もまた新たに立ち現れてくるような気もする。初期のころの「最悪」「邪魔」などの、どう転がっていくかわからない不安定さを秘めた作品もまた、読みたいような気がする。多くを望み過ぎるのかもしれないけれど、この作家はそれだけの実力を確実に有している。間違いない、シュアな作家だ。

☆84点⇔お勧めです。微苦笑に満ちた佳作です

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