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本を読む70

中国の底なしのすごさ

 上下巻の大部な毛沢東評伝「マオ」をようやく通読す。中国史上最大の独裁者であった毛沢東の生涯を各種の新しい証言からあぶりだしている。その底抜けの極悪非道ぶりには気が遠くなる。自国民の幸福などは一切、考えず、とにもかくにも自分の独裁欲・権力欲を満足させることにかけるエネルギーの膨大さ。いやはや、日本人なんか勝てるわけない。

20世紀中国史なのに、何だか三国志の時代の話を読んでいるようだ。もしくは、明末清初か。人が何万という単位で死んでいくのだ。裏切りや権謀術数に巻き込まれて。そして政府の無為無策、もしくは意図的な暴力によって、何百万の人民が死んでいく。近代というのはあくまで「ひとりの人間の生命は不可侵なものである」という思想に裏付けられている部分があると思う。その点において、中国人の考え方は、まったく別のところにあるようだ。人は資源なのだ。人口の多さが力なのだ。

 著者のユン・チアンは文化大革命時には紅衛兵経験もある女性。「ワイルド・スワン」などの著書がある。本書は「資料的にも信用できない。著者も反共的思想の持ち主だ」などといった批判もあるようだが、思想うんぬんは全く関係ないような気がする。

数回前の「本を読む」にも中国ネタを書きましたが、「マオ」を読んでますます、この国についての興味が尽きなくなってきました。

マオ―誰も知らなかった毛沢東 上 Book マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

著者:ユン チアン,J・ハリデイ
販売元:講談社
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コメント

飛んでるものは飛行機以外、脚のあるものは、机椅子以外は、食い物という国。
だから人間は食い物だ。

嫌な国。だが、隣にいる。
日本は、隣近所に嫌な国が多い。

1958年からの大飢饉では、人肉食(喫人というらしい)が蔓延。このときは、本当にやむにやまれぬ生物行為としての喫人だったとは思うが・・・。文化大革命時代にも喫人が横行したらしい。「反革命分子の肝臓を食らう」のだからレーニンも驚くよな。
まあ、レーニン統治時代のソ連、戦時共産主義体制の下、ウクライナでも人肉食が行われた記録があるが。共産主義は人を食らう政治システムか?

古事記に漢の霊帝の曾孫の阿知王の記載がある。応神天皇に厚遇されて、日本に帰化した。彼の子孫は宮崎県旧高鍋藩主秋月氏。ケネディの尊敬した日本人の上杉鷹山も秋月氏。明治時代に明治政府が、欧米人に食人の風習が存在しない事を重視し、刑部省官令人体の各部の密売禁止を公布して、日本の食人文化を終焉させた。それまで存在した。近年は東京裁判時に二件の食人事件が報告され、米兵の犠牲者は16人。二件で16人は多い。食人民族は中國人だけでは無いかもしれない。

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