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忠臣蔵の世界

国本武春、いいぜ!

 道新ホールにて、国本武春のリサイタル。この若き(といっても、46歳だが)浪曲師を知る人は、まだ道内では少ないだろうなあ。でも、いいぜ。斬新だぜ。頑張ってるぜ。

 師走14日は赤穂浪士の討ち入りの日。この日にあわせ国本は毎年、「忠臣蔵」をテーマにリサイタルを開いているのだ。

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 刃傷松の廊下から浅野匠守の切腹そして、討ち入りを三味線で語りつくす趣向。その合間にはブルースからフラメンコまでを三味線で奏でてしまうという超絶技巧を聞かせる国本武春。まさに、「たっぷり」と浪曲の魅力を味わえる一席である。

 私も1998年だったか、東京・池袋で初めて聞いて、身体が震えるような感動を覚えた。その後も東京・門前仲町の小さなホールにも何回か、かみさんと足を運んだものだ。古典の枠にとらわれず、新しい何かを生み出そうと模索する芸人の姿は、見ていてすがすがしかった。

 その芸もかなり円熟味を増してきた。浪曲とはある意味、「臭さ」がよいところ。かなり、「臭く」なってきた。

 この芸人、みなさん注目ですよ。

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