本を読む42
騙される喜び
ミステリを読む喜びって、騙されることだよね? 騙されてごらん、ディーヴァーに。
著者:ジェフリー ・ディーヴァー
12番目のカード
販売元:文藝春秋
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このディーヴァーって作家は本当にすごい奴で、最後の最後まで気を緩めちゃいけないくらい、大どんでん返しを仕掛けてくれる。この作品は、天才的な犯罪学者・鑑識者でありながら、事故のため肢体不自由になってしまったリンカーン・ライムのシリーズ最新作。「安楽椅子探偵もの」の変型ともいえるのだけれど、物語の動きがいやはや、めまぐるしい。
黒人少女の強姦未遂事件から端を発して、南北戦争後のアメリカ憲法修正14条をめぐる秘話まで持っていく荒業。知的ゲームとしてのミステリの系譜は長いけど、なかなか、ここまでの発想はできないと思うよ。
この作家の作風は「ツイスト(ひねり)」と評されている。今回も、豪快なツイスト&ツイスト&シャウトだよ。
☆85点⇔知的興奮と読書のスリル。最高じゃないか。これ以上、何を求める?
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