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本を読む40

この国の行方なんて知らないけどさ

 なんて無責任なことを言っていてはいけないわけだけどさ、小泉純一郎なんて人間が宰相を5年間もやっていた国なんて、それだけで凄いわけでさ(⇔「週刊ポスト」のビートたけしの連載コラムの文体)。

 なんてことを思うのは佐野眞一の小泉政権分析の一冊を読んだわけであってさ。

小泉政権―非情の歳月 Book 小泉政権―非情の歳月

著者:佐野 眞一
販売元:文藝春秋
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 一気に読みました。痛感するのは、もはや「知性」という言葉は日本政治の世界では死語ということだね。いや、もともと、そんな言葉なんてなかったかもしれない。でも、小泉はみごとに、ぶっ壊した。教養的構造であるべき何かを。

 国民的人気しか頼ることができなかった小泉的なるもの。それはファシズム的な要素を持つ。でもポピュリズム政治家こそが、「真の」民衆政治家だろう。ある意味というか、根本的に。

 でも、何も変わっていない。狂っただけだ。社会の、軸が、ずれてしまっただけだ。

 本書が突く、飯島秘書、田中真紀子、小泉の姉・信子。誰もがたわんでいる。

 こんな国にした責任なんか誰も取ることはない。責任を取った人間なんか1人もいない、恐ろしい国なのだ、この国は。

 あまり語ると「床屋政談」になってしまうからやめるけど、お勧めの一冊です。

☆79点⇔どこかで一ひねりが必要なんだろうな。もう一度

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