本を読む39
面白い。でも、薄い
ミステリを読む醍醐味とは、ページをめくるスピードが段々早くなっていくことだし、そのページターナーを保障するエンタティンメント性が身上なのだ。だからといって、あまりに、読者受けを狙ってしまうと俗に落ちすぎる。
そんな失敗例がティム・グリーン「復讐」だ。現代版の「モンテ・クリスト伯」だとさ。
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復讐 著者:ティム グリーン |
若き弁護士として成功を収めつつあるレイモンドだったが、出自ゆえに、妬まれ、一夜ですべてを失ってしまう。殺人の容疑で逮捕されてしまうのだ。絶望的な獄中生活の果て、ある老囚人と知り合ったことからレイモンドは再生する。脱獄し、自分を陥れた者たちへの執拗な復讐を果たしていく・・・。
読ませる。一気に読める。でも、薄いんだよなあ。文学性ゼロ。別にミステリに文学性が必要十分条件という訳ではないのだけど、ちょっと、希薄すぎる。復讐も持って回りすぎで、「早くやっちゃえよ!」と突っ込みたくなること必至。もう少し、何かが必要だったと思う。
☆68点⇔飽きはしない。それだけ
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