本を読む31
上方落語もなかなかだ
「青空の卵」以来、何となく軽い国産ミステリが読みたくなった。田中啓文「ハナシがちがう! 笑酔亭梅寿謎解噺」は上方落語の世界に入った金髪トサカ頭の少年が、古典落語の魅力に惹かれながら、遭遇する事件を次々に解決していくというお話だ。
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ハナシがちがう!―笑酔亭梅寿謎解噺 著者:田中 啓文 |
表紙が漫画的で、内容もかなりマンガ的なのだけれども、なかなか楽しく読める。短編連作で、一章ごとに落語のネタのタイトルがついている仕掛けだ。何より、作家の「上方落語」へのこだわりと愛着がひしひしと伝わってきてよろしい仕上がりになっている。落語と現代青年とのかかわりという設定は決して目新しくはないが、主人公や師匠などのキャラクターは立っている。
☆75点⇔上方落語に興味ある人には特にお勧め
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