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2006年8月

眠る男

Fくん、轟沈

Img_0063  このブログにも時々、登場するアドマンのFくんは酒好きですが、同時にとても酒に弱く、すぐに寝てしまいます。

 先日行った、札幌市東区内の某店でも写真の通り熟睡していました。

 尻を掻きながら眠っているのがFくんらしいというか。

 実はこの日、「電気ブラン」を飲んでしまったのです。東京は浅草・神谷バー名物の謎のアルコールです。本家では、飲みなれた風情のオヤジたちが、生ビールの大ジョッキをチェイサー代わりにやってます。合同酒精がライセンス生産をしているボトル1本を、私、Fくん、ドッグの3人で空けてしまったのです・・・。尻を掻くのも無理ありませんね。自重しましょう。

ビートルズは何も教えてくれはしない⑤

凄みとしてのパロディー

 久しぶりに王様の名前を聞き、買ってしまいました。考えれば王様、デビューしてから、ディープ・パープル、グランド・ファンク・レイルロードなんかの日本語バージョンをやってました。10年ほど前かな、STVホールのコンサートを聴いた記憶がある。ラジオ収録用のコンサートだったと思うが、ギターがすごくうまかったという印象がある。「本来なら、こんな『色もの』ではなく、きちんとしたロックをやりたかったのだろうなあ」と思った。

カブトムシ外伝 Music カブトムシ外伝

アーティスト:王様
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/12/16
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 あれから10年。王様は開き直り、化けた。ばかばかしくも、オリジナルな「王国」を築くことができたと思う。

 「ひねってワオ!(ツイスト&シャウト)」「月光おじさん(ミスター・ムーンライト)」「ゼニー(マネー)」「長身サリー(ロング・トール・サリー)」など、ビートルズがかってカバーしたロックをさらにひねっている。著作権の関係からの苦肉の策なのだろが、よくやってるよなあ~。と感心してしまった。

 凄みさえ漂うパロディーといったら褒め過ぎかな。いやいや、そんなこともないと思うね。

物欲の日々④

デジカメだよ。出歯亀じゃなく

 デジカメを買ってもらいました。妻に。「あんたにも苦労かけたから」ということです。「何を馬鹿なことを言ってやん」とも言えず、買ってもらいました。

Dscn9516  だから、従来マシンによる画像は今回が最後だよ。200万画素だって。頑張ってくれました。次のは600万画素だってさ。 使い方、難しいかな。 しばらく、このブログの写真、見ていてくださいね。良い写真、撮りたいです。

ああ、おお、撮るべき対象は何なのだろうね。

本を読む27

暑苦しくも死臭漂うミステリ

 テキサス州オースチンで見つかった四肢と首を切断された若い女の死体。事件を担当する孤独な刑事ダン・レリスの前に「巨悪」の影が立ちふさがる。

ダーティ・サリー ダーティ・サリー

著者:マイケル サイモン
販売元:文藝春秋
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 ジェイムズ・エルロイの「ブラック・ダリア」を思わせる事件設定。さらに、ろくでもない登場人物が続々と現れるという点でも、エルロイばりのノアール(暗黒小説)だ。

 それにしても、猛暑の中の捜査を描き、暑苦しくて仕方ない。オースチンって、行ったことないけれど、湿気が多そうだし。切断された死体の一部を、有力者たちに送りつけるという倒錯的な伏線も張られており、全編から死臭・腐臭が漂う。

 そしてとにかく、人が死ぬ。死体の大行列だぜ。ほとんどの連中が悪党だが。

 見も心もぼろぼろに、傷だらけになりながら、ようやく主人公は真実には到ることができる。しかし! なんとも後味の悪いミステリ。かつて、90年代に流行った傾向だ。

 この作品は同じ刑事を主人公にしたシリーズの第一作とか。今後も、どろどろの闇を描いていくのだろうか。

☆78点⇔結構、引っ張る。今後への期待もこめて

 

昼食問題28

久しぶりに外で食う

 なかなか毎回、異なる店に入るのも大変です。職場のN先輩は札幌生活も長いため、いろいろな場所を知っていて助かります。

 というわけで、本日は札幌市中央区大通西5丁目11番地大五ビル地下「食い処だいご」なる店に行ったわけです。

 この店があるスペースには、かつて「レストラン十勝」という、池田町の牛肉とワインが味わえる店があったのですが、5年ほど前になくなってしまったようです。いろいろと、利用した思い出がある店だったので、何とも残念です。

Dscn9509 それは、それとして、この店、何だか変です。入ると、いきなりレジでオーダーしてお金を払うと食券を渡される。でもその食券がでかい! それを持ってテーブルに着くわけです。何だか、昔懐かしいデパートの食堂の雰囲気です。

本日の私のオーダーは「マグロネギトロ丼」。650円。コーヒー付きです。 味はまあまあ。みそ汁、漬物もまあまあ。壁一面に張られたメニューを見ますと、ツマミ系が多く、どちらかといったら飲み屋なのでしょう。

※①12点②11点③11点④14点⑤13点⇔61点。飲み屋としてなら行ってみたい気もするが

 

秋の風

気がつけば

 相変わらず、暑いことは暑いのだが、吹く風は、確実に秋の気配を含んでいる。夕方を過ぎれば、確実に気温は下がる。

 札幌・テレビ塔の時計はメンテナンスとやらで時刻表示をしていない。少し、奇妙な風景だ。

 もう少しで、9月。オフコースの昔の歌にあった。「ああ早く、9月になれば」。そう、「I LOVE YOU」という曲だ。9月になればなにがあるのかな。

ビートルズは何も教えてくれはしない④

音だよ、音。サウンドな

 去る22日、敬愛する革命的同志2人(ズルシャモ・オブ・ザ・マンジ=ZM、ドッグ・オブ・ザ・ナマータ=DN。面倒くさいので以下はズルとドッグに略す)と飲む機会があり、2軒目に寄ったのがビートルズのコピーバンドが演奏するススキノの店です。その名も「バットルズ」。

 もともと、ドッグに教えられてきたのですが、いいですよお。ビートルズファンにはたまらんです。狭いスペースにビートルズサウンドが響き渡ります。

Dscn9502写真でベースを弾いているのがもちろんポール。右利きですけど。横にいるのが地味なジョンです。
 ほとんどのリクエストにも応えてくれるのです。この日も、「恋を抱きしめよう」から「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」までかましてくれました。ノリました。
 ただし、ジョージは、先代(赤平ジョージ)が「俺は東京に行って実力を示す」と上京してしまったので、2代目が入ったばかり。したがって、「演奏できるレパートリーも限られる」と地味なジョン。

Dscn9507_1 それでも、泊村出身の2代目、渋く「ジェントリー・ウィープス」を決めてくれました。これからが楽しみです。

 初めて来たズルも喜んでくれたようで何より。翌日、「首を振りすぎて、い痛い」と言っていたので、満足してくれたのでしょう。

 ひとつだけ。バットルズはステージの最後に、締めとしてテーマのようなものを演奏するのだが、なんだか「かしまし娘のテーマ」に似ててダサく感じてしまいます。

 いずれにせよ、ビートルズサウンドは凄い。今、聞いても凄いというか、今だからなおさら、凄みが増すというかな。

 誰か、バンドやりませんか? 当方、ギター少々しかできませんが。熱望します。

本を読む26

発想的にはよくあるが

 いわゆる、タイムスリップもの。現代のフリーター青年が、太平洋戦争さなかの軍国青年とそのまま入れ替わってしまうという趣向だ。

僕たちの戦争 Book 僕たちの戦争

著者:荻原 浩
販売元:双葉社
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 「入れ替わる」というのが少々、目新しいのかもしれない。フリーター青年が軍隊生活を、どうやってしのいでいくかという視点の片方で、ガチガチの軍国青年が、物欲あふれる21世紀をどう見るかという視点が用意されているからだ。

 著者は双方の時代の人物に恋人というか、憧れの、大事にすべき女性を設定している。これが物語をわかりやすくしていると同時に、内容的に薄くしているような気もするのだが。

 軽く書いているのか、意識的に重い物語にしようとしているのか、著者の意図がよくわからない部分がある。少なくとも「ウィンズ・オブ・ゴッド」のような肩に力が入った作品ではない(良くも悪くも)。

 9月にテレビドラマ化されてTBS系から放映されるそうだ。極論だが、映像化されてしまう小説は、すべて駄目だ。わかりやすさ、というのは、ある意味駄目なことなのだ。

☆75点⇔意欲、空回り

駒苫vs早実を見て

サムシング・エルスがある

 夏の高校野球決勝戦「駒苫vs早実」をテレビで観戦していました。凄い試合でしたねえ。私は決して「高校野球ってすばらしい」論者ではありません。北海道ナショナリストとして、純粋に駒苫を応援する一道民に過ぎませんが、いやあ、感心しました。何かが両チームにのりうつっている、憑依しているような試合に思えました。

 決勝戦の「引き分け・再試合」はエース・太田幸司率いる三沢高校と同じくエース井上明を抱える松山商業戦以来とか。いつの話だと思えば1969年!! 学園紛争真っ盛り!! まだビートルズ、解散してねえじゃん! アポロ11号が月に着陸した年でもある。私は11歳でした。この試合も、テレビで見ていたような気がする。

 それはともかく、自分にとって、おととし、昨年と、そして今年と、駒苫をテレビ応援するのはすっかり、夏の風物詩になってしまった。「あきらめない少年たち」に、励まされる思いがするからだ。奇麗事だけですまない少年たちなのかも知れぬ。いわゆる「不祥事」もあった。けれど、そんなことはどうでもいい。点差がついて、見ている側が「あ~あ」と思ってしまっても、少年たちはあきらめない。あきらめる大人たちを軽蔑するかのように、あっさりと逆転してしまう。その不思議な力は、精神力ではないと思う。彼らには「何か=サムシング・エルス」がある。そのことだけは、間違いない。

本を読む25

激安な人間たち

 戸梶圭太は、最初はミステリ畑から入ってきた。実際に賞なども獲得しているが、最近は、刹那的な現代若者群像、トカジ的な表現で言えば「激安人間」が引き起こす、愚行の数々をドタバ的に描く一連の作品がヒットしている。

CHEAP TRIBE―ベイビー、日本の戦後は安かった Book CHEAP TRIBE―ベイビー、日本の戦後は安かった

著者:戸梶 圭太
販売元:文藝春秋
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 なんというか、すごい小説。戦後間もなく、東北の炭鉱で産み落とされた永吉という主人公を通した「戦後日本史」という定義は可能なのだが、出てくる連中が異常な奴ばかり。笑えるというよりも、初めてトカジの小説を読む人は引いてしまうだろうな。大学紛争やノストラダムスの大予言、バブル崩壊、ホームレス、援助交際などなど、戦後風俗をキーワードにしながら果てしない愚行が繰り広げられていくのだ。

 いわば、「読むマンガ」なんだ。この系統は、かつての、純文学ぶらないころの筒井康隆をもって嚆矢とするというのが私の持論。まあ、それはそれとして、「マンガ」だからあっという間に読める。文庫本で459ページあるが、私は本日の朝8時半過ぎに読み始め、食事を挟み、甲子園の駒苫の試合が始まる11時前には読み終わっていた。

 作品の中で、登場人物は、罵倒のために、「この激安一円野郎!」などというせりふを吐く。せりふを吐く奴もまた激安なのだが。この「激安」という言葉こそが、トカジ作品の鍵。どいつもこいつも、本当にたいしたことのない連中だっ、というニヒリズムが通底している。どうしょうもない人間嫌悪とニヒリズムを、コミカル&スラップスティック的なストーリーで包んでいる。作家としてはそろそろ、次のステップに進むべきだとも思うが。

☆76点⇔暇つぶしにはなるけどね。万人向きじゃない気もする 

本を読む24

もう止まらない伊坂幸太郎

 ノンストップだ。伊坂幸太郎の新作、「陽気なギャングの日常と襲撃」。このコラム「本を読む22」で紹介した作品「陽気なギャングが地球を回す」の続編。止まらないのはページを繰る指と伊坂の勢いだっ!!

陽気なギャングの日常と襲撃 Book 陽気なギャングの日常と襲撃

著者:伊坂 幸太郎
販売元:祥伝社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 前作以上に天才強盗4人組のキャラクターを際立たせている。当初は、4人組のうち、一人一人を主人公にした短編連作を企画したらしいが、物足りなくなり、結局、4人が登場する作品に大幅、加筆したらしい。

 近作「終末のフール」などでも顕著のように、この作家は連作が得意です。うまく絡み合うプロットと前作からのエピソードが絶妙。愉しませてくれます。軽妙洒脱という言葉は、この作品のためにあるような言葉だ。

 老婆心ながら、第一作から読むことをお勧めする。

☆86点⇔とにかく、好きなんだよ

本を読む23

下らないけど、面白い。それでいい

 何も考えたくない。とにかく、面白い活字を読みたい。笑いたい。笑えればよれでいいんだ。そう思うならこれを読んでください。本当に、笑えます。それほど下らない一家の「実話」が語られているのです。

板谷バカ三代 Book 板谷バカ三代

著者:西原 理恵子,ゲッツ板谷
販売元:角川書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 どこまで作っているかどうか、わからない部分もあるんだけど、スゴイ。この3代のプロフィールは以下の通りだ。

 初代・バアさん…古くなったパンストを帽子にしている大正生まれ。趣味はふりかけ作り。 2代目・ケンちゃん…火炎放射器で我が家を全焼させた家長。趣味はベンチプレス。   3代目・セージ…30過ぎても机の中には爆竹が満杯。趣味はポストの投函口の匂いをかぐこと。バカの「黒帯」たちが繰り広げる戦慄のバカ合戦が、貴方の腹をよじりまくり!立川のナイスなスポットをナビる「アド街ック地獄」、各界の“板谷家”ファンからのメッセージ「We love“バカ三代”」を収録。読めば必ず元気が湧き出る、全人類必読の超絶コラム(アマゾンドットコムより)。

 なんだかわからねえよ! でも東京も西の三多摩地区はすごいな。馬鹿だよ。下町も大バカだけどさ。

 筆者は知る人ぞ知る、西原理恵子と仲のいいライター(こんな紹介でいいのかな?)。私は以外にこの筆者の文体が好きだ。ぶっ飛んでいる比喩も、また。名文じゃないけど、ポップでよろしいと思う。著者も別のところで書いているが、活字で人を笑わせる、しかも声を出して笑わせることは難しいのだが、その難しいことに成功している。それだけで、物書きとしては立派なものだよ。

☆80点⇔損はしないよ

本を読む22

コミカル・クライム・ストーリーの傑作だ

 伊坂幸太郎の「陽気なギャングが地球を回す」です。「このミス」の2004年度版で6位入賞。その折に購入していたのですが、読むのを忘れていました。映画化され、近く公開の予定とか。

陽気なギャングが地球を回す Book 陽気なギャングが地球を回す

著者:伊坂 幸太郎
販売元:祥伝社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 伊坂のほかの作品ほど、「春樹」っぽくない。文体に妙な気取りがない。エンタティンメントと開き直って、全力投球している好作品だと思います。

 嘘を見破る名人、スリの天才、演説の達人、完璧な体内時計と運転技術を持つ主婦。この4人組は完璧な銀行強盗をこなしていくのだが、ある日、仕事帰りに、逃走中の現金輸送車強盗犯と遭遇。車と、奪った金を巻き上げられてしまう。奪還に動き出すグループの前に現れたのは真新しい死体。さらには、「いじめ」問題にも直面する。

 本当に、小気味良い小説です。低予算の、それでもセンスの良い監督ゆえにピシッとしまった映画のイメージですね。謎解き、ミステリ的には、この作家のほかの作品と同様に、たいしたことはありません。でも、キャラクターが立っている。いいですねえ、こんな小じゃれたミステリを日本人作家が書けるようになったというこ自体ががうれしいですね

☆86点⇔甘いかな? でも、面白いよ。本当に 

お盆休み

ぽわ~ん

 本日15日までお盆休み。ブログも休んでおりました。

 それにしても、とにもかくにも、朝早くから暑くなって、行動する気ゼロ。ヘタッテおります。これじゃ、ヒートアイランド・東京には住めません。頭の中がポワポワです。

 それでも今日は、あさ起きたらいきなり、コイズミが靖国神社を参拝してるし、駒大苫小牧は壮絶な試合で青森山田を下すし、何だかすごい終戦記念日です。

 閑話休題。犬は、暑くないのだろうか? 当然、暑いはずだよなあ。肉球の裏からしか、汗をかかないということは聞いたことがあるが。写真Dscn9479 同僚F君の愛犬エリちゃん。9歳のゴールデンレトリーバー。先日、ご自宅の焼肉パーティーにお招きいただいた際の一枚です。
 バーベキューコンロに平気で近づいてきたけど、火が怖くないのかな。それよりも、長い毛に、火が燃え移るんじゃないなと思うと、気が気ではありませんでしたが。
 レトリーバーという犬種は頭がいい。そして従順で、まさしく「人間の友」という感じです。

本を読む21

マイ・ブームは続くよ伊坂幸太郎

 伊坂幸太郎、後を引きます。2005年度の「このミス」2位の「アヒルと鴨のコインロッカー」を通読しました。

アヒルと鴨のコインロッカー Book アヒルと鴨のコインロッカー

著者:伊坂 幸太郎
販売元:東京創元社
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 仙台の大学に合格した「僕」が、新生活を送るアパートで最初に出会ったのは尻尾が曲がった猫で、その次は美青年だった。この美青年は、僕に本屋を襲撃し、広辞苑を強奪しようという計画を持ちかけてくるー。なんて筋書きを書いてもほとんど意味がありません。伊坂お得意の、複数の視点からの物語が、終末に向かって収束していきます。

 伊坂が何より嫌悪しているのは、「邪悪なるもの」でしょう。作品はほとんどが邪悪なるものと、「善」の対立です。その過程でさまざまな騙し絵が示されていきますが、それ自体は作家が目指すところではありません。

 村上春樹から受けた影響が著しい。本屋を襲撃するというのは、村上春樹の「パン屋再襲撃」からインスパイアされたことは一目瞭然でしょう。文体的にも、かなり、影響を受けています。

 ジャンルなんてものはどうでもいいン。ただ、ミステリという枠だけで見てしまうと、伊坂幸太郎という作家の本質は見失ってしまいます。

☆78点⇔いいいんだけどな。今ひとつ、乗り切れない

 

本を読む⑳

意味がないから好きだった
魁!!クロマティ高校 (17)

魁!!クロマティ高校 (17)

著者:野中 英次
販売元:講Book談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


 そしてこのシリーズも終わりを迎えたのだ 21世紀の日本で最も下らないマンガといわれた「魁!クロマティ高校」である。>  本当に下らないマンガだった。私は、岩見沢勤務時代、昼飯を食べに行ったラーメン「山岡屋」に置いてあった少年マガジンに連載されているのをむさぼり読み、その下らなさに引かれた。

 それが、今月刊行の17巻で終わった。 本当に意味のない、下らない漫画なのだが、この下らなさを、その意味を共有できる人間としか、私は付き合いたくない、と強調しておく(威張ることはないけど)。

 なにしろ、不良の巣窟の「都立クロマティ高校」が舞台であるという設定に都立高校出身の私は引かれた。近くにある「バース高校」「マニエル高校」「ポンセ中学」など、1980年代のプロ野球を知らない人間にはついてこれないディープなギャグもいい。

 しかもクロマティ高校の生徒は、ゴリラにロボットにフレディ・マーキュリーに、なんて書いていても仕方がないほど、意味がないマンガだ。よくこれで、17巻もったよなあ。一時期はアニメもやってたし。たくろうが歌うテーマソングがなかなか、格好よかったよ。

☆80点⇔グッド・バイ、クロマティ! ところで、太宰の「グッド・バイ」読んだことある?

語れ、もっと、もっと、語れ②

グロウ・オールド・ウィズ・ミー

 8月7日、切除した妻のガン細胞の組織検査の結果が判明し、今後の治療方針などが決まった。

 良性であり、浸潤性もほとんどないとのこと。抗癌剤を服用する必要はなく、ホルモン剤を飲みながら、放射線治療を施すという方向性が示された。

 ほっとした。何といっても、ほっとした。

 私の妻は、強い。私の何倍も、何倍も強い。そんな妻がここしばらく、不安げだった。当然だろう。ガンなのだから。しかし、妻は持ちこたえた。そして、かくも喜ばしいひとつの結果を得た。

 私も強くなり、これからの妻を支えていかなくてはならないと思う。

 そして、もう一度、犬を飼いたいと思う。かつて飼っていたボッチくんのようなかわいい犬を飼うことにしよう。

 そして妻と犬と私は、一緒に年齢をとっていくのだ。

 グロウ・オールド・ウィズ・ミー。

 まだまだ。人生はこれからなのかもしれない。一緒に老けていこうぜ、ベイビー。

昼食問題27

満足だ。何も言えないぜ

 この食い物コラムに同じ店を登場させるつもりはないのだが、8月7日にかみさんと行った、札幌駅前大丸百貨店8階の、うなぎの「宮川本纏」は2度目の登場になる。自慢するために、書く。

Dscn9445  前回は最も安価な鰻重松を食べたのだが、今回はかみさんに強請(ねだ)って、鰻丼の梅をオーダー。2914円なり。ちなみにかみさんは鰻重松の1800円。肝吸い別オーダー。さらに、鰻は頼んでから来るまでが長いので、生ビールと肝の煮凝りを頼み、飲み干しても来ないので冷酒を頼み、ちびちびやりながら、待つ。

 待つこと20分。来ましたよ。いやあ、鰻が大きい。実に立派な鰻が丼に鎮座している。山椒をたっぷりかけ、食す。箸で簡単に千切れてしまう、この柔らかさ。上品な肝吸いで口中を湿らせて、鰻をタレにまみれた白米とともに食べたら、もう、それは至福のひと時である。白昼の陶酔である。

 自分自身が本当に鰻好きなのだということを思い知らされた。なんとも、強烈な食べ物体験である。

※①20点②18点③18点④18点⑤18点⇔92点。全世界の鰻好きよ、来たれ、ってなもんでしょうな。お江戸にはもっとうまい店があるんだろうけどね

本を読む⑲

これで終わりか?

 悪人は楽しい。しかもそれが警官であるなら、なおさらだ。

 逢坂剛の「禿鷹狩り」。東京・渋谷を舞台に、悪徳刑事が暴力団祖組織の間をうまく立ち回るシリーズ。4作目にして終わっちゃたぜ。終わるしかない、終わり方だけど。

Book 禿鷹狩り―禿鷹〈4〉

著者:逢坂 剛
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 最初から読んでいました。この作品も、週刊文春に連載されていました。でも、私、性格として、連載物が読めないン。次が気になって仕方がないんですよね。

 この悪徳刑事、禿鷹、ホントに悪人で小気味が良いですね。道徳感、倫理観なんかねえもん。このやくざな刑事に振り回される「まとも」な極道が面白い。よくできたシリーズだと思います。

 本作では、裏金問題など、リアルな、今の警察問題も出てきます。やくざより悪質な警察組織がある意味のテーマね。禿鷹の悪なんか、たいしたことじゃないということでね。

 でも、終わっちゃった。このラストじゃ、再開できない。強烈なキャラが出てきたのに、もったいないな、と思いますけどね。まあ、いいか。強烈な登場キャラで次を狙っているのかな。

☆72点⇔うーん。いまいち、燃焼し切れていないんだよな、終わることについてさ

物欲の日々③

コーヒーが好きですか?

 コーヒー。僕たちの世代はインスタントに慣れ、ある程度、もの心がついたら、「喫茶店文化」があった(ような気がする)。喫茶店で何時間も、当時としては真剣なこと、いまとなってはどうでも良いようなことを話していた。それが、「青春」だった。「青春」という言葉に、赤面してしまう人はそれでもいい。でも、確かに青春だった。

  毎朝、ネルドリップでコーヒーを淹れていることはすでにこのコラムでも書きました。豆の話をします。

 私が今、気に入っているのは、ネットで見つけた、大阪にある「珈琲ライフ贅沢倶楽部」です。土居コーヒーといいます。オーダーを受けてから、豆を焙煎します。とてつもなく、おいしいコーヒーが飲めます。

 朝のきつめのいっぱいのコーヒー。この土居コーヒーの豆とネルドリップだと、目も覚めるし、何より、苦くないんですよ。コーヒーを入れるのは毎朝、私の仕事になります。妻にはやらせません。

 この前、この土居コーヒーで5点セットを頼みました。4000円です。タンザニアなど5種類の豆が100グラムづつと、ラテ(泡立ちミルク)メーカー、カフェプレス=写真=のキットがついてきました。
 Dscn9444_1 

 カフェプレスで淹れるコーヒー、頗るきつい。そこにラテを入れるとちょうどいい。

 送られてきた5種類の中で最初に飲んでいるタンザニア。酸味が独特。そして先にも書きましたが、本当にネルドリップで淹れると、雑味が皆無。ああ、あなたに飲ませてあげたいな!

 と、いうわけで、誰か、コーヒーの話をしませんか? 喫茶店話も含めてさ。待ってます。

本を読む⑱

震える心とはこういう小説を読んだときに感じる動きだ

 凄いな。さすがだよ東野圭吾。書けないぜ、なかなか、こんな小説。こんな小説をたまに読むとさ、ノンフィクションとかルポが下らなく思えてしまう。二流の真実より、一流のフィクションかもしれない。そういう、心の持ち方がいけないことはわかっているけどさ。

赤い指 Book 赤い指

著者:東野 圭吾
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 最初はユーモア・ミステリかと思ったぜ、この小説。主要登場人物のあまりのゆるさ。滅茶苦茶な感じがしました。でも、物語はとんでもないところに、落ちていきます。

 ミステリのルールゆえ、中身についてはあまり語れません。まあ「平凡な家族が引き起こした事件を巡る二日間」ということなんだけどね、単純化してしまえば。でも、嫌な事件だよ。嫌な家族だよ。

 それなのに、読後感の意外なほどの、すがすがしさといったらオーヴァーなのかな。

 ちなみに私は、ネタが割れたとき「おおおぉおぉぉ!!」と絶叫。後半20ページ以降、涙がダラダラ流れてとまりませんでした。ちなみに寝ながら読んでいたので、涙は私の顔に落ちてきたのです。すごい、と思いました。

 ☆92点⇔負けました。凄いです、東野

ジャズ、イズ⑬

黒人奴隷史がジャズを形成したなんていうのは嘘だ

 そういう、「歴史読み」をして喜んでいる輩が、よくいたよ、高校生のころ。違うのにな。白人ジャズ、黒人ジャズなんていうジャンル分けは意味のないことでさ、そこにはただ音楽があるだけなんだよ。コレはジャズで、アレはジャズじゃない、なんて肌の色で決められるのかよ? 

ポートレイト・イン・ジャズ+1 Music ポートレイト・イン・ジャズ+1

アーティスト:ビル・エヴァンス
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2005/09/22
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 黒い音楽はある、確かに。白い音楽もある。同様に。ビル・エヴァンスを聞くと、そんな差異は無意味だと思うのだがな。ジャズなんだよな。

 「枯葉」。いいですね。2ヴァージョンも入ってますよ。

 本当に、音楽を語るイディオムができていないと痛感します。もっと、語りたいのだけれど、音楽をそのまま伝えるのは、結局のところ言葉ではなく、音楽しかない。評論家じゃなく、リアルに、そのまま、言葉で音楽から伝わる感動を伝達するにはどうしたら良いのだろうか。

 教えてください。いつか、わからないけど、それがわかるまで、私はこのような、つたない文章を書き続けます。

本を読む⑰

よろしい。

 後を引きます、伊坂幸太郎。「ラッシュライフ」(新潮文庫 629円)を通読しました。

ラッシュライフ Book ラッシュライフ

著者:伊坂 幸太郎
販売元:新潮社
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 このコラムでも紹介した「重力ピエロ」より以前の2002年の作品。このころの伊坂は、まだ「ミステリ」のカテゴリの作家だという一般的な認識があったようです。
 したがって、この作品はかなり、「謎解き」に重心が置かれているのですが、そこは伊坂幸太郎。一筋縄ではいきません。

 泥棒、父に自殺された青年、Jリーガーと不倫する女性カウンセラー、リストラされた男、拝金主義の画商、仙台駅周辺をさまよう野良犬。さまざまな登場人物がおりなす「事件」が複雑に交錯し、やがてはひとつの場所にぴたりと着地する。

 最大のミステリはバラバラ死体をめぐるもの。あっと驚く仕掛け、というほどのものでもないが、それはそれで読んでのお楽しみだ。

 それよりも、人物造型の確かさや、エッジの立ちつつある文体など、現在の伊坂が開花させつつある才能が、早くもここで萌芽していることに驚く。「重力ピエロ」ほど、肩に力が入っていない分、読後感は爽快だ。安易なハッピーエンド以上のハッピーな結末がうれしいと思う。

☆80点⇔才能だろうな。若さは関係ない

昼食問題26

バイキングは難しい

 いやあ、暑い札幌でした。きょうはN先輩と、札幌市中央区北2条西3「ホテル法華クラブ札幌」地下2階のレストラン「ロータス」にてバイキング昼食。1000円前払い。13時近くになって入ったら、スタッフの女性から「1時間限定ですがよろしいですか」と問われた。いやあ、こちとらラテン系じゃないから、昼食に2時間も3時間も費やしませんよ。

Dscn9442  なかなかの品揃えです。和洋取り揃えてます。私は和風をチョイスし、五目ちらし(とはいえ、海産物は皆無)をメーンにみそ汁や、里芋の煮っ転がし、フライ、ポークジンジャー、サラダ各種、ソーセージなどを盛る。

 味もそこそこ。平均点は出してます。あと、盛る量が調整できるので、自らのペースで食べることができます。腹がすごく空いている人はお代わりをするなどしてどかどか、食べればいいし、そうではない人は、そこそこに食べればよい。デザートやフルーツもあり、ドリンク系も充実。食後のコーヒーもあるので、コスト・パフォーマンス的には合格点ですね。

 でも、バイキングは難しいと思うのですよ。品性が問われてしまうこともあるのではないか、大げさに言えば。この日も、別のテーブルにオヤジ2人がいたのだが、ぼこぼこ、食べてたものな。明らかに、もう腹としては十分なのに。「デザートだ」といって、おはぎもたっぷり食べていた。本当に、おはぎが食べたいのか?

 あと、このホテルのバイキング、泊り客とおぼしき客層が目立った。昼食くらい、別の店なりで味わえばいいのにと、余計なことを感じてしまいました。

※①15点②14点③14点④17点⑤15点⇔75点。いいのですが、何か、昼飯には会わないような気がする

昼飯問題25

連日のうどん。でも、うまい

 N先輩が西の方に用事があるというので、そちらの方面の店に行くことにしました。

札幌市中央区南1条西15丁目の「さぬきうどん 麦庵(ばくあん)」に行ってきました。マンションの1階。ちょっと見は地味です。
 いろんな昼食メニューがあり、私は「天丼小丼うどんセット」(812円)Dscn9439をオーダー。うどん、うまい! 昨日の店より格上の感もありました。めんのうまさか、出汁のうまさなか。
 一方、天丼もそれほどしつこくなくて、サクサクいける感じ。海老天も入ってました。
 うどんブームなのでしょうか、札幌は、というより、昔からあったうどん屋さんが、本来の力を発揮しているのでしょうか。
 いずれにせよ、「イケ麺」系ですよ、うどんは。

※①17点②15点③15点④16点⑤16点⇔77点。ひとたびお試しあれ。女性客も多く、「イケ麺」を証明しています

昼飯問題24

腹いっぱい

 夏らしい陽射しの下をJR札幌駅方向へ。きょうはうどんで決めることにしました。札幌市中央区北2西4、札幌三井ビル地下「五右衛門」です。

Dscn9436 「五右衛門」と名のつくうどん屋はほかにもあります。何か関係があるのでしょうか。ここの正式名称は「ススキノ名代うどん屋五右衛門札幌店」というそうです。長くて覚えられませんが。
 オーダーしたのは「豚角煮うどんセット」。880円なり。うどんは熱いのか、冷たいのがチョイスできますが、まずは熱い方を試してみました。

 なかなかのボリュームです。丼ご飯、うどんは少々小ぶりな丼。角煮もたっぷり。サラダ風の野菜と漬物です。

 うどんはユズの風味がうれしい、あっさりした汁の一品。角煮は、厚みも十分で、濃い目のたれが染みこんでいます。炭水化物だらけで、腹がいっぱいになります。ダイエット中の人にはお勧めできませんが、コスト・パフォーマンス的には合格のお店ですね。

※①15点②14点③14点④18点⑤14点⇔75点。うどん屋の世界になぜ「五右衛門」が多いのか? この謎を知る人はぜひ、ご連絡を 

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