本を読む⑩
通俗性について
刊行されると、必ず買う作家がいます。ジェフリー・ディーヴァー、ロバート・マキャモンとか。日本人なら、東野圭吾とか。
奥田英朗もその1人です。
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町長選挙 著者:奥田 英朗 |
売れてます。面白いからね。
今回はシリーズをかなり意識して、作っています。だから、かなり「予定調和」になっているような気がします。
面白いですよ。シリーズ第一作から読んでくれば、最高に楽しめます。主人公である精神科医・伊良部のキャラクターも立ってきましたし。
でも、この作家は通俗性に陥りやすい。通俗性そのものを否定するわけではないが、安易な通俗性は作家の勢いを欠如させることにしかならないと思う。
だから、少し心配なのですよ。この流れ、危ないんじゃないかと。 文章的も、常套句の多用というか、手を抜いているような部分も散見されるし。
デビュー直後から読んでいる作家だからなあ。大事にしたい。そして、自分を大事にしてもらいたい作家なのですよ。ちなみに「サウスバウンド」「ララピポ」は最高に良かった。
☆70点⇔楽しめます。シリーズ1作から読んでみようね。
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コメント
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奥田英朗さん、面白いですよね。
相方が好きで、これも買ってきてくれました。
この中では、タイトルにもなっている「町長選挙」が、一番好きかな。カタルシス大きくて。
投稿: 網 | 2006年6月18日 (日) 10時27分