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映画評のようなもの④⑤⑥

映画評、のようなもの⑥

 2006年の5本目は「雪に願うこと」でした。

 なかなか、いけますよ。懸念された話題先行型映画ではありません。根岸吉太郎監督がそつなく、まとめあげています。 ばんえい競馬の厩舎を舞台に、調教師の兄と都会生活でいろいろなものを失ってしまった弟の交流を描きます。北の馬たちがたくましい! 馬が、大きな息を真っ白な煙のように吐き出すシーンは秀逸。北海道映画史上に残る名映像だと思います。

 配役もなかなかに豪華です。特に佐藤浩市君、のっています。口より先にすぐに手が出て、弟を殴り飛ばすのが爽快です。厩務員の「でんでん」もいい味出しています。

 小泉今日子が厩舎の賄い女をやっているのですが、佐藤くんに恋心を抱いている。でも離婚経験者だから「幸せになれなくてもいい」と思っている。この辺について、ウチの嫁は「どうも北海道の女の描き方ってワンパターンだ」と批判しておりました。 でも、私も北海道に住んで20年以上になるのに、「ばん馬」を見たことがありません。経営が赤字になるはずだよBlog03なあ。がんばっている関係者のみなさん、そして何より、たくましい馬たちのためにも、ばん馬が継続することを願うばかりです。

 

映画評、のようなもの⑤

 2006年の4本目は「ヒストリー・オブ・バイオレンス」でした。

 なんだか不思議な映画です。何しろ、監督があの「恐怖! ハエ男」(ザ・フライ)のデビッド・クローネンバーグ。一筋縄でいくはずもありません。 小さな田舎町に暮らすトムはある夜、自身が営む食堂に押し入ってきた強盗を倒し、従業員を救う。 勇敢な行動をマスコミが取り上げ、一躍ヒーローとなるトムだが、「奇妙な連中」がトムに近づいてくるのであった。 この映画、R-15指定なんです。暴力シーンがかなりの迫力なのです。ぶん殴られて鼻柱が折れたり、後頭部をピストルで打ち抜かれたりする描写はかなりリアルに描いている。肉体が「壊れる」デティールに、この監督、かなり固執しているようです。 最初から、不気味な静寂が画面から漂う。暴力が身に染み着いており、「向こう側」に行ってしまった人間たちの静けさといえばよいのでしょうか。張り詰めた狂気というか。観る人を選ぶ映画ではあります。

 主役のヴィゴ・モーテンセンがいい味出しています。ロード・オブ・ザ・リングシリーズに出ていた役者です。

 原作はアメリカン・コミックとか。日本映画やテレビドラマの原作がコミックばかりである状況はすでに常態化してしまいましたが、アメリカにも似た状況があるのでしょうか。 それでも、「暴力の歴史」を考えさせるなかなかの出来栄えだと思います。ちょっとした「拾い物」といったらクローネンバーグに失礼かな。

 映画評、のようなもの④

 2006年の3本目は「クラッシュ」でした。

 今年のアカデミー賞で「作品賞」「脚本賞」「編集賞」を獲得しています。監督はイーストウッドの「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本を書いたポール・ハギス。初監督作品だそうです。  群像劇です。さまざまな人間が登場し、ぶつかり合い(要するにクラッシュするわけですね)、離れていく。それぞれが傷つき、時には取り返しの付かない過ちさえ犯してしまう。 複雑な筋立てを、まとめあげた監督の技量に感心させられます。そして何より、アメリカ社会に厳然と存在する人種差別問題に正面から立ち向かい、格闘する姿勢は映画人としての強さを如実に示しています。ドン・チードル(黒人刑事グラハム)、マット・ディロン(人種差別主義者の白人巡査ライアン)ら、俳優たちも力演・熱演しています。 「人間は複雑な存在だ」。この当たり前のテーゼを痛感させられる社会派映画といえるでしょう。「確かに、私たちは、どうしようもない世界に生きている。それでも、私たちは生きていかなければならない」。そんな気持ちにさせられました。ほっとさせられるエピソードも描かれているからです。  

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コメント

ばん馬って、力強さが際立っていて見ていて面白いですよ。小さい頃家で道産子飼っていて、その性格の優しさが好きだった思い出があります。しばらく見に行ってないなぁ。

その馬刺身で喰っちゃったんだろ。漁だけだぞ、ばん馬見ながらヨダレ垂らしているのは。

本当に掲示板ですね。「カニツアー」の話を盛り上げてくださいよ。

なにカニツアーリ?そんなすごいカニが紋別にはいるのかい?

忙しく久しぶりに開きました。カニツアーは常呂町です。5月からオホーツクの毛がに美味しいですよ。参加者を募って行きたいと思っていましたが6月に長期休暇を取って治外法権地へ行く予定です。帰ってきたら再度、船長の家ツアー募ります。では・・・。

常呂町って、今は北見市だよ。
治外法権地って、北方領土ですか?
こちらも、カニうまいかもね。

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