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三国一の読書野郎2012※90

「年齢」と言ってしまえば、余りに酷か

 かつては、筒井康隆のファンだった。「虚構船団」あたりまで。全集も買った(途中でやめてしまったけど)。

 その後、ニューアカブームの後、文学理論とアカデミズムを茶化した「文学部只野教授」も読んだ。面白かった。しかし、その後はがくっと鮮度が落ちてきているような気がする。

 文庫になった「壊れ方指南」。なぜ、こういう小説を書くのだろう。作家の意図はどこにあるのだろう。いや、筒井ぐらいになると、もはやそんなことを聞くのは野暮なのか。加齢による作品変化が著しいような気もするのだがね。

<口上>タバコの煙で空中浮遊できるようになった男の悲劇。極端に口べたな編集者の驚くべき末路。無類の読書好きが集まって送る夢の生活。奇妙な味わいの短篇から、一瞬で終わるショートショート、とんでもない展開のスラップスティックまで。天才のあくなき実験精神とエンターテインメント精神が融合した全30篇。

<双子山の目>これを「実験精神」と呼んでいいのかね。もはや過去の自己模倣だろ。なんか、初期のころの筒井のショートショート・テイストさえ感じられるのだよ。今更、タバコの煙の空中浮遊でもないだろ。傑作「郵性省」があるじゃないか。

壊れかた指南 (文春文庫)

三国一の読書野郎2012※89

思い入れが強すぎて

 ドストエフスキーの新訳で知られる東京外国語大学長の亀山郁夫氏。文学だけでなく、音楽面でもロシアに強力に魅惑されているらしい。「チャイコフスキーがなぜか好き」を読んでみた。

<口上>チャイコフスキーを筆頭に、ムソルグスキー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、プロコフィエフ、そしてショスタコーヴィチ―19世紀後半から20世紀にかけて、ロシアの作曲家たちはクラシック音楽の世界で絶対的な地位を占めている。なぜかくも私たちの心を揺さぶるのか?論理を重視したドイツの古典音楽とは対極的に、艱難の歴史と血に染まる現実を前に、ロシア音楽は、幸福を希求する激しくも哀しい感情から生み出されたのである。近年のドストエフスキー・ブームの火つけ役が、死ぬまで聴いていたい“聖なるロシアの旋律”に迫る。

<双子山の目>何だか、思い入れが強すぎて、ついて行けない部分がありますね。音楽の魅力を文章で伝えるというのは、実は、かなり至難の業なのではないかと思う。亀山教授、その試みに失敗しているような気がする。思いだけが先走って、独りよがりの文章になってしまった。だから、よく、わからないのだ、読んでいても。

 アマゾンのレビューを見ても、あまりもの「亀山節」にみなさん、ちょっと引き気味のようだ。

 私が思うに、ロシア音楽のキーワードは「通俗性」だ。しかし、それは聖性とは矛盾しないところが、まさにロシアなのだと思うのだ。

 まあ、ショスタコービッチは「ソ連」という、ロシアとはまた別の視野から見ていかなければならないのだが。

 亀山教授、とにかく、学究肌の人なんだね。音楽聴くにもしゃっちょこばってしまっている。

双子山評定:☆☆☆。もう少し、ガイド的なものを期待したのだが・・・。

チャイコフスキーがなぜか好き (PHP新書)

三国一の読書野郎2012※88

これはいい! 泣かせる物語だ

 中場利一という大阪テイストたっぷりの作家がいる。作品を読むのは今回の「雨の背中」が初めてだが、うむ、なかなか読ませ処がわかっている作家だという印象をもった。いいじゃないか。

<口上>喧嘩の強さと明るさだけが取り柄のチンピラ中年男(466歳・現在無所属)と、笑わない女、29歳。アンバランスな二人が恋をして、彼女のお腹に赤ちゃんが宿った。おめでたいのはおめでたい。でも実はそれどころではない。男は古巣の組に復帰する条件として出された指令を遂行し、匿われている最中なのだ。オレ、おまえ、赤ん坊。三人で、どこまで行こう?読めば喜怒哀楽が全開する!「岸和田少年愚連隊」の著者本領発揮の傑作!

<双子山の目>通俗と言えば通俗の極みの物語だが、そこには「哀しみ」がある。人生というものと対峙する人間の危害がある。そこを、買う。人物造形もしっかり、しているし。

 しかし、たぶん雑誌の連載した連作だと思うのだが、ところどころ、筋が通らなくなっていく部分があるような気もする。連作は最終的に、しっかりと加筆。修正した方がよろしい。

双子山評定:☆☆☆★

雨の背中

三国一の読書野郎2012※87

東京でけなげに生きる動物たち

 都市の生態系というものは確実に変わってしまっていて、かつては感がえられなかった生き物がいま、東京に生息する。川上洋一の「東京 消える生き物 増える生き物」を読むと、その変化にはかなり深刻なものがあるようにも思える。

<口上>いまや東京からは数百種の生物が姿を消そうとしているが、一方で、都会の環境に逞しく適応する動物たちも増えつつある。新宿の高層ビル街でハトを狩るハヤブサ、行動力を駆使して23区に繁殖するハクビシン、排気ガスに強い街路樹を住拠にするアオスジアゲハ…。その実態を知れば、大都会の姿がガラリと変わって見えるだろう。都市に栄える「野生の王国」を描く驚きの報告書。

東京 消える生き物 増える生き物 (メディアファクトリー新書)

三国一のディラン野郎2012①

珍盤を発見!

 というわけで、バーコー宅訪問をしたわけだが、そこで珍しいディランのアルバムを発見したのである。

 その名も「ディラン」。オリジナル曲なし、すべてがカヴァー曲なのである。レコードは1974年リリース。70年、「セルフ・ポートレイト」という半分がカヴァーの曲を出したが、そこに収録されなかった曲を集めて、オーストラリアのレコード会社がディランの許可を得ずに出したとされる珍品である。

 オリジナルがないから、興味もなく、うっちゃっておいたら、いつの間にかLP、CDともに廃盤になっていた。たまに古レコード屋をのぞいてもなく、ほぼ諦めかけていたのである。

 ネットオークションでは1万5千円以上の値段が付いているようだ。

 一も二もなく、借りた。いいぜえ(スギちゃん風に)。早速、ipodクラシックに入れて聴いている。「好きにならずにいられない」「ミスター・ボージャングル」・・・。渋いぜ、ディラン。

 バーコー君、間もなく、返却しますから。それにしても、よく、こんな変なアルバムを買ったね。

ディラン

三国一の旅打ち野郎2012①

十勝は広いな大きいな

 黄金週間中の3日と4日にかけて、十勝・音更にかみさんと行ってきました。かつての会社の同期入社の友人で、昨年、早期リタイアして夫婦で晴耕雨読の生活を送るバーコーのもとを訪れたのです。

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 列車で芽室まで行って、迎えに来てもらうことに。列車内では、やはり、缶ビールがやりたくなる。そして、つまみは札幌駅名物のヤマベ寿司。

 最近の石勝線は、事故に懲りて超安全運転を心がけているようで、必ず、定刻より遅れるようです。ちんたら、走っている車窓から、新得あたりの平野部に、エゾシカが見えました。増えているんだな、やはり。

 芽室駅にて合流。軽自動車で迎えに来てくれました。「名物のそばを」ということで、芽室町北芽室北4線27「縹」に。

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 実にすっきりしたそばです。清涼感があります。大ベテランのおやじは、かつては札幌、新得でも店をやっていました。

 食後、バーコー宅へ。周りは畑だけ。隣家まで1キロ近く。本当に、広々としています。まさに、十勝的風景。

老犬れんくんが迎えてくれました2012050316410000 14歳だそうです。老いると、犬の顔って似てくるのかなあ。2000年に16歳で死んだわが愛犬のボッチくん(メス)にそっくりのれんくんなのでした。

 この日は十勝川温泉で汗を流し、夜はバーコー手造りのBBQハウスにて、さまざまな焼き物を満喫しました。シシャモが意外と、おいしかったです。いい感じで酩酊しました。

 残念だったのは、翌4日が大雨だったこと。天気さえ良ければ、然別湖とも思ったのですが、大雨で河川も氾濫の恐れが。下手すると、弱気な石勝線が止まってしまう懸念もあったので、帯広駅まで送ってもらい、這々の体で一列車はやめて、札幌に戻ったのです。

 しかしまあ、かつては縦の物を横にもしなかったであろうバーコーが、毎日、少しずつでも農作業や木工などをしているとは・・・。農村生活は人を変えるのだな、確実に。

 また、お邪魔します。今度は天候の良からむことを! 奥さんも、ありがとうございました!

三国一の美食野郎2012⑩

直球勝負の寿司かな

 今日5月8日は、結婚記念日と言うことで、かみさんと寿司を食べに行くことに。札幌駅近くの「寿司処 北斎」である。札幌市北区北7条西5丁目、ITMビル1階だ。

 実はこの店、2006年の10月19日に来たことがある。当時の職場の先輩がなやまさんと、同僚のたかかわくんの3人で「寿司研究会」を発足。「中間管理職はカウンターで味わうことができる行きつけの寿司屋を持たなければダメ」というコンセプトから始めた研究会の第1回の探訪対象だったのである。

 カウンターに座り、大将の斉藤重之店長の話をききながら、お好みで寿司を味わった。しかし、それ以降、くることがなかった。おいしかったのに、まあ、縁がなかったと言うことか。

 久しぶりに思い出して、行くことに。予約をしたのだが、テーブル席しか空いていなかった。残念だ。しかし、ふりの客は座れずに断られるほど。繁盛店である。

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 テーブル席だから、お好みというわけにもいかず、まずはお任せに。まな板皿にどん、と来る。トロ、ホッキ、白身、海老、ツブ、数の子、アワビ、ウニ、イクラ、ホタテに玉。

 最近の寿司の傾向として「一手間かける」というか、あぶったり、塩を振ったりの手間をかけたものを出すところも多いが、ここは直球勝負。素材の良さで勝負しているように思う。

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 当然、しゃりがうまいのだ。ふわっ、と口の中でほぐれる絶妙さは、何に例えたらよいか。

 最後のとどめに、私はコハダを頼んだ。いいね、やはり。握りたてだから、しゃりの温かさが、コハダの酢とぴんたんこ。さらにほどよく、口の中でほぐれ、陶然とさせられた。

 やはり、カウンターで食べたかった。おいしかったけどね。よりよく、楽しむには、やはりカウンターだよな。

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三国一の昼飯野郎2012※48

「ちょっとなあ」の巻

 札幌地下街オーロラタウンに昔からある飲食店といえば、ビアホールの「ライオン」、喫茶店「ナガサワ」、カフェレストランぽい「ucc cafe plaza」である。このうち、「ナガサワ」は既にない。コンビニになってしまったのである。それも趨勢なのかもしれないが・・・。

 喫茶店に入る習慣がないから、「ucc」に入るのは初めてだ。ポスターに掲げられていた「カツカレー」がずいぶんと、おいしそうだったのだ。サラダ、コーヒー付きで980円。ランチ相場からすると、ちょっと高めだ。

2012050714080001  まず、出てくるまでが遅いのにムッとする。そして、ようやく出てきたのはいいが、ルウとライスが冷たいのはどういうことだ?

 カツは熱いんだよ。ルウとライス、保温していなかったのか? ボリューム感もないし、ポスターとは大違いのものであった。

 ちょっと、基本をおろそかにしているのではと思う。残念!

双子山評定:☆★。☆は食後のコーヒーの分。さすがに、コーヒーは美味かった

三国一のGP野郎2012①

まずは地味にいきましょう

 さて、季節も良くなってきたので、GP(ガーデン・パーティー)である。今季最初のGPは、大型連休最終日のこの日にした。

 夫婦ふたりだけなので、地味に七輪を使って、地味に肉を焼く。油揚を焼く。ホッキをバター焼きにする。ビールを飲み、白ワインを開ける。地味である。

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 ようやく、ウグイスが鳴き始めた。毎年、鳴き始めの彼らは、へたくそな鳴き声を聞かせてくれるのだが、今年は何だか、うまいような気がする。

 庭の桜も、いつの間にか満開になっていた。この桜も老木なので、以前に比べると、花の数も少なくなり、色も褪せてきた。仕方のないことだけどな。

2012050614040000  しかし、この年齢になると、あと何回、花見を楽しめるのかという気持ちになってくるよな、実際の話。

三国一の昼飯野郎2012※47

「なかなか、おつなもん」の巻

 大型連休も残すところわずかなのだが、いかんせん、天気が悪い。そこで、かみさんと車で、買い物のついでにうどんを食べに行ったのである。

 かつて住んでいたところに近い「丸亀製麺」だ。札幌市中央区南16条西19丁目。私は「明太釜たまうどん並」を頼む。380円。安いよな。かみさんは、おろしぶっかけに、かき揚げまで頼んでいたが、食べられるのか、このボリューム?

2012050514520000  店内は、老若男女でけっこう、混んでいた。お手軽だもんな。連休の合間の昼下がり、ちょっと食べに行くというパターンか。

 しかし、うどんの腰はなかなかだぞ。ツユのあんばいもいいし、全体的ボリュームも十二分。大盛りを頼めば、しっかりした昼飯に耐えられるはずだ。CP(コスト・パフォーマンス)的にも、味的にも合格!

 双子山評定:☆☆☆☆。案の定、かみさんはかき揚げをもてあましていた。

 

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